1131 Blue:paradise
青の少女
拠点移動前のお別れシリーズ第3弾
3回目ともなると別れのセレモニーの雰囲気は薄れてしまい、漠然としたテーマをもとにした普段どおりの撮影に戻っている。
事前の連絡では、大人になって少し「柔らかく」なった綾波レイ_という妄想を伝えている。
むろんコスプレは意図していない。
立松和平の一瞬のパラダイス。
みさんを写し始めた最初の頃を思い出している。
どこかへ出かけて行って、美しい人を風景の一部として捉える。そして、400字程度の文章を添える。意図したつもりはなかったが、出来上がったブログは、何処か、この本に似ていた。
作者:立松和平の目線に対して、親近感は抱いていた。
退職して、人と関わるのが心底嫌になっていたのだが、この本を下敷きにした外出記録を作るとは、思ってもみなかった。
お別れシリーズ第2弾「激しい雨が降っていても」の撮影では、一番最初に作ったフォトブックを持参している。キャノンが打ち切ってしまったサービス_ PHOTOPRESSOだから、今となっては追加発注することも出来ない。進呈した分と私が所有している一冊だけ。もう誰の目にも触れることはない。
読書鏡も最初のフォトブックに関連している。
この読書鏡も、最初のフォトブックについて記したブログ記事 Extra edition: books に登場する。
確か、その直前に、読書鏡なるものが欲しくなって、購入したばかり。それをフォトブックに挟んで中を見せている。
何もかも、みさんを撮影し始めた頃に関係しているから、お別れセレモニーの雰囲気は、それとなく続いていたわけだ。
「ミコノス島のペリカン」や「ケープメイ」等、お気に入りの文章と写真を見てもらった。
毀誉褒貶の人生を送った立松和平の、古くて美しい本が、この人の掌の中にある。
形有る書籍は一種のタイムマシンだ。
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