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Summertime Cinderella

莉子(riko)_ JR京都駅にて


woman holding a book, next to a coffee mug

夏の駅のシンデレラ

JR京都駅。待ち合わせは、京都タワーが目の前に見える改札口。

剥き出しのコンクリートが背景になることを考え、白いワンピースがあれば_という希望は伝えていた。中央改札口外。行き交う人たちの中で、スマートフォンを覗き込んでいた人。一人だけ際立って見えた。手を挙げると、すぐに気づき、笑顔を返してくれた。

夏の駅のプリンセス、シンデレラ…そんな言葉が幾つも浮かんできた。


立ち姿


雑踏の中でも一際目立ったのは美しい立ち姿。

公称 160cm という身長の所為だけではなく、アスリートならではの姿勢・身のこなしによる。

振りむきかげんの背中にも見惚れた。

もう大きくならなくてもよいのに、実は、まだ伸びています。_そんなことを呟いたので、もっと大きくなってくださいと励ました。

可愛くないのでは?と言うのに対して、大きい方がカッコいいですと応えた。

女性の可愛らしさを小柄であることに求めたりはしない。

がっしりしたアスリートには、その人ならではの美しさが備わっている。可愛さは見かけではなく、ものの感じ方や考え方、性格、心のありようから生まれるはずだ。


溢れる笑顔


睨んだ顔と笑顔_撮影の時、どちら楽か尋ねてみた。

被写体になる人によって答えは違うようだ。

この人の笑顔は、作り笑い_というよりは自然に溢れ、零れてくるようなものに見えるのだが…。

”怖い顔を続けるより、作り笑いするほうが楽だと私は思います”

笑顔が魅力的な人。

それでも、いろんな表情を見てみたい。



この日、用意した唯一の小道具。

小学生の遠足気分。

初めから、どこかへ旅したい_と考えていたようだ。

プラットフォームで風に吹かれている様子。特急列車の旅が頭に浮かんだ。

列車の中で私は学生に戻り、その日の夕暮れには、小高い丘の上から、波静かな夏の日本海を眺めることにする。




女性の胸像

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